はじめに
ラーメンやコーヒーなど、熱いものが苦手な「猫舌」の人。 フーフーと冷ましている間に麺が伸びてしまったり、みんなと同じペースで食べられなかったりと、損をすることが多いですよね。
「私は生まれつき舌の皮が薄いから……」 「親も猫舌だし、遺伝かな?」
そう思って諦めていませんか? 実は、医学や生理学の世界では、「猫舌の人」と「そうでない人」の舌の構造に違いはないことが分かっています。
つまり、あなたが熱いものを食べられないのは、体質のせいではなく、単に「熱くない食べ方を知らない(食べるのが下手)」なだけだったのです。
誰もが「舌先」は熱さに弱い
人間の舌には、温度を感じるセンサー(温点)がたくさんあります。 このセンサーは、舌の「先端(舌先)」に最も多く集中しており、奥に行くほど鈍感になります。
つまり、猫舌の人も、熱いもの平気な人も、「舌先で触れば、誰だって熱い」のです。
違いは「舌先の隠し方」
では、なぜ平気な人がいるのでしょうか? サーモグラフィーなどで食事の様子を観察すると、両者には決定的な違いがあることが分かりました。
- 猫舌の人: 食べ物を口に入れる時、お迎えに行くように「舌先」から突っ込んでしまっている。一番敏感な部分を熱々のスープに当てているため、「熱っ!」となる。
- 猫舌じゃない人: 食べ物を入れる時、無意識に「舌先」を下の歯の裏に隠している。そして、熱さに鈍感な「舌の中央〜奥」で食べ物を受け止めている。
そう、猫舌じゃない人は、熱さに強いのではなく、「熱いと感じる部分を使わずに食べている」だけなのです。
「空気のクッション」を使え
もう一つのテクニックは、「空気と一緒に吸い込むこと」です。 麺をすする時、「ズズズッ」と音を立てますよね。 あれは行儀が悪いだけでなく、空気を含ませて口の中で撹拌し、一瞬で温度を下げる冷却効果(エアレーション)があります。
猫舌の人は、この「空気と一緒に食べる」という技術が苦手で、熱い塊を直接口に入れてしまいがちです。
動物はみんな猫舌?
ちなみに「猫舌」という言葉ですが、そもそも自然界に「火を使って料理をする動物」はいません。 猫に限らず、犬もライオンも、野生動物はみんな熱いものが苦手です。
人間だけが、後天的に「熱いものを食べる訓練」をして克服しただけであり、生物としては「猫舌(熱いのが苦手)こそが正常」とも言えるのです。
まとめ:今日から治せる!
- 猫舌という体質(舌の構造差)は存在しない
- 違いは「舌先」を熱いものに当てているかどうか
- 舌先を下の歯の裏に隠して、舌の中央に乗せれば熱くない
- 本来、生物はみんな猫舌である
もしあなたが猫舌で悩んでいるなら、今日から、 「舌先を隠す(丸める)」 というフォームを意識して食べてみてください。 驚くほどスムーズに、熱々のラーメンが食べられるようになるはずです。これは「体質」ではなく、練習すれば習得できる「スキル」なのです。


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