実は、マーガリンはナポレオン3世が作らせた「軍用バター」だった!本来は「真っ白」なのに黄色い理由とは

はじめに

トーストに塗ると美味しい「マーガリン」。 バターの親戚のような顔をして冷蔵庫にいますが、バターとは何が違うのでしょうか?

「植物性だから?」 「安いから?」

実はマーガリン誕生のきっかけは、19世紀のフランス皇帝・ナポレオン3世(あのナポレオン・ボナパルトの甥っ子)による、ある「緊急命令」でした。

「戦争中の兵士や貧しい国民のために、バターより安くて、絶対に腐らない『代わりのバター』を発明せよ!」

そう、マーガリンもまた、ファンタと同じく「代用品」として生まれた歴史を持つのです。


懸賞金につられた化学者が発明

1869年、ナポレオン3世は懸賞金をかけてアイデアを募集しました。 これに応募したフランスの化学者メージュ=ムーリエが、「牛の脂」と「牛乳」を混ぜ合わせて、バターに似た油脂食品を発明しました。 これがマーガリンの元祖、「オレオ・マーガリン」です。 (※現在は植物油が主原料ですが、昔は動物性でした)

名前の由来は、ギリシャ語で「真珠(Margarite)」を意味する言葉。 できた油が真珠のように美しく輝いていたからだそうです。


本来の色は「真っ白」

しかし、このマーガリンには致命的な欠点がありました。 それは、見た目が「真っ白」で、食欲をそそらなかったことです。 (ラードのような見た目です)

「これじゃ誰もパンに塗ってくれない……」 そこでメーカーたちは考えました。 「そうだ! バターと同じ『黄色』に着色しちゃえばいいんだ!」

こうして、本来は白いマーガリンに、カロテンなどの色素を混ぜて「美味しそうな黄色」に見せるようになったのです。


バター業界との激しいバトル

この「黄色いマーガリン」が登場すると、本家のバター業界は激怒しました。 「紛らわしい! 白いまま売れ! お客さんが間違えるだろ!」

アメリカなどの一部の地域では、 「マーガリンを黄色く着色して販売することを禁止する法律」 まで作られました。

その結果、昔のマーガリンは、 「白いマーガリンの塊」と「黄色の着色料が入った袋」がセットで売られ、 「食べる直前に、自分でこねて黄色くしてください」 という、今の「ねるねるねるね」のような面倒な状態で売られていた時代もあったのです。


まとめ:ナポレオン一族は発明好き

  • マーガリンは、ナポレオン3世が軍隊のために作らせた
  • バターが高価で不足していたため、安い代用品が必要だった
  • 本来の色は「白」だが、バターに似せるために「黄色」に着色している
  • バター業界の反発で、黄色くすることが禁止された時代もあった

スーツの袖ボタンを考案した「初代ナポレオン」と、マーガリンを作らせた「ナポレオン3世」。 この一族がいなければ、私たちの朝食やファッションは、今とは全く違うものになっていたかもしれません。 明日の朝、マーガリンを塗る時は、 「これはフランス軍の知恵と、バターへの憧れが生んだ色なんだな」 と思いながら食べてみてください。

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