はじめに
「鋭い歯を持つ生き物」といえば、サメやワニ、ライオンなどの肉食獣をイメージしますよね。 サメの歯は数千本あり、抜けても次々に生えてくることで有名です。
しかし、上には上がいます。 世界で最も多くの歯を持っている生き物は、なんと、あののんびり屋の「カタツムリ」なのです。
その数、なんと1万本以上!
カタツムリの口の中には、「歯舌(しぜつ)」と呼ばれる、おろし金のような器官があります。 そこには、目に見えないほど小さな歯がビッシリと並んでいます。
その数は種類にもよりますが、約1万本〜2万本以上。 サメ(約3000本)や人間(32本)とは桁が違います。 もしカタツムリが人間と同じサイズだったら、口の中は剣山のようにトゲトゲで、ホラー映画よりも恐ろしい見た目になっていたでしょう。
何のためにそんなにあるの?
彼らはこの大量の歯を、「ヤスリ」のように使います。 葉っぱや野菜の表面を、ヤスリがけするように「ジョリジョリ」と削り取って食べているのです。
雨上がり、コンクリートの壁にカタツムリが張り付いているのを見たことはありませんか? あれは休憩しているのではなく、「コンクリートを削って食べている」のです。 殻を作るための「カルシウム」を補給するために、あの大量の歯を使って、硬いコンクリートすらもガリガリと削り取ってしまうのです。
歯は使い捨て
ヤスリのようにこすりつけて使うため、カタツムリの歯はすぐにすり減ってしまいます。 しかしご安心を。 サメと同じように、奥から新しい歯がベルトコンベアのように次々と送り出されてくる仕組みになっています。 常に新品の歯で、硬い壁も葉っぱも削れるのです。
まとめ:ヌルヌルだけどガリガリ
- 世界一歯が多いのはカタツムリ
- その数は1万本〜2万本
- 「歯舌」というおろし金のような構造
- コンクリートを削って食べるほど丈夫
静かな夜、飼育ケースのカタツムリに耳を近づけると、 「ジョリ……ジョリ……」 と、野菜を削る音が聞こえることがあります。 その音は、1万本の歯が奏でる「食事の音」だったのです。


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