はじめに
冬の乾燥した日。 車のドアや、玄関のドアノブに触れようとした瞬間。 「バチッ!!」 と走る衝撃。痛いし、びっくりするし、本当に嫌ですよね。
「あー、静電気か。地味に痛いな」 なんて軽く考えていますが、もしあの瞬間の電気を計測したら、とんでもない数値が出ることをご存知でしょうか?
実はあの「バチッ」の正体は、最低でも「3000ボルト」。 暗闇で青い火花が見えたなら、なんと「1万ボルト」近い電圧が発生しているのです。
家庭用コンセントが「100ボルト」ですから、実にその30倍〜100倍もの超高電圧を、私たちは指先で受けていることになります。
なぜ小さな痛みだけなの?
「えっ、3000ボルト!? そんなの浴びたら命に関わるんじゃないの?」 と怖くなりますよね。スタンガンですら数万ボルトですから、威力としてはかなりのものです。
それでも私たちが「痛っ!」だけで済んでいる理由。 それは、「流れる電流(アンペア)が極端に小さく、時間も一瞬だから」です。
電気の威力を水に例えると分かりやすいです。
- 電圧(ボルト): 水の勢い(高さ)
- 電流(アンペア): 水の量
静電気は、「超高層ビルから、スポイトで1滴だけ水を落とされた」ような状態です。 高さ(電圧)はすごいので衝撃はありますが、水(電流)が一瞬でなくなるため、体へのダメージはほとんどないのです。 (※逆にコンセントは、電圧は低いですが、大量の水がドバドバ流れ続けるため、触り続けると命に関わる事が有ります)
最強の対策は「壁タッチ」
仕組みが分かっても、痛いものは痛いですよね。 静電気除去キーホルダーなどを持ち歩くのも良いですが、もっと簡単で、道具もいらない最強の対策があります。
それは、金属に触れる前に「壁(コンクリートや木、クロス)」を手のひらでベタッと触ること。 これだけです。
ゆっくり電気を逃がす
静電気の「バチッ」は、体に溜まった電気が、金属などの電気を通しやすいものに向かって「一気に」流れ出る時に起こります(急流下り状態)。
しかし、木やコンクリート、壁紙などの「電気をゆっくり通す素材」を先に触ることで、体に溜まった電気を「ジワ〜ッ」と時間をかけて逃がす(アースする)ことができます。
- 車のドアを開ける前に、地面や家の壁を触る。
- 部屋のドアノブを触る前に、横の壁紙を触る。
このワンクッションを挟むだけで、体内の電気はほぼゼロになり、その後に金属を触っても「バチッ」とはならなくなるのです。 (※ガラスやプラスチックは電気を通さないので効果が薄いです。木や壁、紙がおすすめです)
まとめ:壁に挨拶してからドアを開けよう
- 静電気の電圧は3000〜1万ボルト(コンセントの数10倍)
- 電流が小さいので命に関わる事はない。
- 金属を触る前に「壁」を触れば、電気をゆっくり逃がせる
「バチッ」となるのが怖い時は、 「よし、まずは壁に挨拶だ」 と、壁をペタッと触る癖をつけてみてください。 あの恐怖の衝撃から、完全にサヨナラできますよ。


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