はじめに
「最近、体調が悪くて仕事に行けない」 「精神的に辛くて、もう限界かも……」
そんな時、責任感の強い人ほど、 「会社に迷惑をかけるから、一旦辞めて治療に専念しよう」 と考えてしまいがちです。
でも、ちょっと待ってください。 いきなり退職届を出すのは、数百万円をドブに捨てるのと同じくらいもったいない行為かもしれません。 会社員(健康保険の加入者)には、「傷病手当金(しょうびょうてあてきん)」という強力な味方がいるのです。
働けなくてもお金は貰える
傷病手当金とは、病気やケガで会社を休み、給料が出ない時に、加入している健康保険から生活費が支給される制度です。
- 金額: 直近の給料(標準報酬月額)の約3分の2(約67%)
- 期間: 最長で1年6ヶ月
例えば、月給30万円の人なら、毎月約20万円が1年半も振り込まれる可能性があります。 これなら、焦って復職したり、生活費のために無理して働いたりせず、ゆっくり治療できますよね。
「うつ病」も対象になる
「骨折とか入院じゃないとダメなんでしょ?」 と思われがちですが、うつ病や適応障害などの「メンタルヘルスの不調」も対象です。 自宅療養(通院しながら家で休む)でも、医師の「労務不能(働けない)」という証明があれば支給されます。
辞める「前」じゃないとダメ?
一番重要なのが、「退職するタイミング」です。
この制度は、基本的に「在職中」に申請するものですが、条件(退職日までに継続して1年以上保険に入っている、など)を満たせば、退職した後も継続して受け取ることができます。
しかし、何も知らずに、
- 無理して出勤する
- 限界が来て退職する
- 辞めた後に「具合が悪いので手当をください」と言う
この順番だと、貰えない可能性が高くなります。 「在職中に休み始めて、受給実績を作ってから辞める」のが鉄則なのです。
まとめ:まずは病院と相談を
- 病気で休んでも給料の約2/3が最長1年半もらえる
- メンタルの不調や自宅療養も対象
- 退職した後も貰い続けられる(条件あり)
- 自分から「辞めます」と言う前に、制度を確認する
「もう働けない」と思ったら、退職届を書く前に、まずは心療内科などの病院に行き、会社の総務や健保組合に相談してください。 傷病手当金は、あなたが毎月払っている高い保険料に含まれている「正当な権利」です。 人生のピンチを乗り切るために、堂々と使ってください。


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