行楽シーズンの大渋滞。 「先頭で事故でもあったのかな?」と思って進んでいくと、結局何もなく、いつの間にか流れが良くなっていた……なんて経験はありませんか? これを「自然渋滞(ファントム・ジャム)」と呼びます。
実はこれ、「誰も悪くないのに、勝手に発生する」ことが実験で証明されています。
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「円形道路」の実験
日本の研究チームが、車22台を円形のコースで走らせる有名な実験を行いました。 ドライバーには「前の車と同じ速度で、一定の車間距離で走ってください」と指示します。 理論上は、きれいな円を描いて走り続けるはずですよね?
しかし、実験開始からわずか数分後。 誰か一人が無意識に「ちょっとだけブレーキ」を踏んだ瞬間、後ろの車がそれより少し強くブレーキを踏み、さらに後ろがもっと強く踏み……という連鎖が発生。 結果、事故も工事もないのに、反対側で完全停止する車が出るほどの大渋滞が発生しました。
まとめ
渋滞の先頭にいるのは、下手くそなドライバーでも故障車でもなく、「数キロ手前で誰かが踏んだ、ほんの数センチのブレーキ」の衝撃波でした。 バタフライ・エフェクト(蝶の羽ばたきが嵐を起こす)は、高速道路で起きていたのです。


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