鉛筆は六角形なのに、色鉛筆が「丸い」のはなぜ?実は、形が違うのには「芯が折れないため」の深い理由があった

はじめに

小学生の頃からお世話になっている「鉛筆」と「色鉛筆」。 筆箱の中を思い出してみてください。

  • 普通の鉛筆(黒): カクカクした「六角形」
  • 色鉛筆: ツルツルした「丸(円形)」

どうして形が違うのでしょうか? 「色鉛筆も六角形の方が転がらなくていいのに……」 と思ったことがある人もいるかもしれません。

実は、色鉛筆をわざわざ「丸く」しているのには、色鉛筆特有の「ある弱点」をカバーするための重要な理由があったのです。


鉛筆が「六角形」である理由

まず、普通の鉛筆が六角形なのはなぜか。理由は大きく2つあります。

  1. 正しい持ち方がしやすいから(3点支持) 鉛筆を正しく持つ時、親指・人差し指・中指の「3本の指」で支えますよね。 「3」の倍数である「六角形」は、この3本の指がそれぞれの面にピタッとフィットし、長時間書いても疲れない最適な形なのです。(※三角形の鉛筆もありますが、削りにくいため六角形が主流になりました)
  2. 転がらないから 机の上からコロコロ転がって落ちると、中の芯が折れてしまいます。六角形なら机の上で止まってくれます。

色鉛筆が「丸い」理由=芯が弱いから

では、なぜ色鉛筆は丸いのでしょうか? 最大の理由は、「芯が柔らかくて折れやすいから」です。

普通の鉛筆の芯は「黒鉛+粘土」を焼き固めて作るので、かなり硬くて丈夫です。 一方、色鉛筆の芯は「顔料+ワックス(ロウ)」を固めて作ります。焼いていないため、非常に柔らかくデリケートなのです。

もし色鉛筆を「六角形」にしてしまうと、角(かど)の部分が薄くなり、外からの衝撃が芯に伝わりやすくなってしまいます。 そこで、「丸(円柱)」にして圧力を均等に分散させることで、中の柔らかい芯を守っているのです。


持ち方の自由度も違う

もう一つの理由は、「使い方(持ち方)」の違いです。

  • 鉛筆: 文字を書くので、持ち方は一定。しっかり握る必要がある。
  • 色鉛筆: 絵を描くので、持ち方は自由。

色塗りの時は、鉛筆を寝かせて広い面を塗ったり、親指だけで軽く持ったり、クルクル回しながら使ったりしますよね。 この時、角(かど)があると指に当たって痛いため、どの角度で持っても指触りが良い「丸」が採用されているのです。


転がり防止より「芯の保護」を優先

「でも、丸いと机から転がり落ちちゃうじゃん!」 その通りです。だから色鉛筆は、机にバラバラと置くのではなく、「平らな缶のケース」に入っていることが多いのです。

転がりやすいというデメリットを受け入れてでも、「とにかく芯を守る」「塗りやすくする」という機能を優先した結果が、あの丸いフォルムなんですね。


まとめ:素材に合わせたベストな形

  • 鉛筆(六角形) = 正しく持ちやすく、転がりにくい形。
  • 色鉛筆(丸) = 柔らかい芯を衝撃から守り、自由に持ちやすい形。

同じように見える木の棒でも、中身の「芯」の性格に合わせて、ベストな服(形)に着替えさせていたのです。 もし手元に色鉛筆があったら、 「お前、デリケートだから丸くしてもらったんだな」 と優しく握ってあげてください。

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