はじめに
不意に机の角やドアノブで、肘(ひじ)を強打してしまった時。 「ジーン!」「ビリビリッ!」 と、電流が走ったような独特のしびれと痛みに襲われて、しばらく悶絶した経験は誰にでもあるはずです。
あの現象、英語圏ではその場所のことを 「ファニーボーン(Funny Bone)」 と呼びます。直訳すると「おかしな骨」や「笑える骨」。
あんなに痛くて笑えないのに、なぜこんなふざけた名前がついているのでしょうか?
しびれる正体は「骨」ではなく「神経」
まず大前提として、ぶつけているのは骨ではありません。 あのビリビリの正体は、 「尺骨神経(しゃっこつしんけい)」 という、かなり太い神経です。
この神経は、肘の部分だけ皮膚のすぐ下を通っており、筋肉や脂肪で守られていません。 そのため、ここを打つとダイレクトに神経が圧迫され、指先(特に小指と薬指)までつながる「電気信号」が暴走して、あのしびれが発生するのです。
なぜ「ファニーボーン」なの?
では、なぜ神経なのに「ボーン(骨)」で、しかも「ファニー(面白い)」なのでしょうか? これには2つの有力な説があります。
1. ぶつけた時のリアクション説 あまりの痛みに「ウヒィ!」と変な声が出たり、腕を抱えて変な動きをしてしまったりして、「見ている側からすると滑稽(ファニー)だから」という説。 (ぶつけた本人はたまったものではありませんが……)。
2. 骨の名前のダジャレ説(こちらが有力) 肘から肩にかけてある上腕の骨を、医学用語で 「Humerus(上腕骨/ユーメラス)」 と言います。
この発音が、 「Humorous(ユーモラス/おっかしい、滑稽な)」 とそっくりなのです。
つまり、「Humerus(上腕骨)の近くにあるから、Humorous(おかしな)Boneだ!」という、医学的なダジャレが名前の由来だと言われているのです。
まとめ:ダジャレが生んだ名前
- 肘のビリビリの正体は「尺骨神経」
- 神経がむき出しになっているから痛い
- 英語名は「ファニーボーン(Funny Bone)」
- 由来は「Humerus(上腕骨)」と「Humorous(ユーモラス)」をかけたダジャレ
次に肘をぶつけて悶絶した時は、 「くっ……今、俺のファニーボーンがユーモラスしてる……!」 と思い出してみてください。 痛みは引きませんが、少しだけ冷静になれるかもしれません。


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