はじめに
冬の味覚、「牡蠣(カキ)」が美味しい季節です。 スーパーの鮮魚コーナーに行くと、パックに入った牡蠣が2種類並んでいますよね。
- 「生食用」
- 「加熱用」
一般的に「生食用」の方が値段が少し高く設定されていることが多いため、 「生食用の方が新鮮で、品質が良いんだろうな」 「加熱用はちょっと古いのかな?」 と思っていませんか?
そして、 「お鍋やカキフライにするけど、奮発して『生食用』を買おう! その方が美味しいはず!」 と選んでいませんか?
実はそれ、大きな間違い(もったいないこと)をしています。 加熱して食べるなら、絶対に「加熱用」を買うべきなのです。
違いは「鮮度」ではない
この2つの違いは、獲れたてかどうかの「鮮度」の違いではありません。 「保健所が指定した海域(エリア)」と、「洗浄処理の有無」の違いです。
- 生食用: 沖合の綺麗な海で獲れたもの。または、滅菌した海水プールで数日間絶食させ、体内の菌や汚れを徹底的に吐き出させ、洗浄・殺菌したもの。
- 加熱用: 栄養豊富な沿岸(陸に近い海)で獲れたもの。洗浄はほどほどで、そのまま出荷されたもの。
つまり、生食用は「ウイルスや菌がいない(お腹を壊さない)状態」にするための処理がされているのです。
洗うと「旨味」も逃げてしまう
ここで重要なのが、「味」です。
生食用は、菌を落とすために徹底的に洗浄されたり、痩せた海域(菌が少ない沖合)で育ったりするため、身が痩せてしまい、濃厚な旨味成分も一緒に流れ出てしまっていることが多いのです。 味が「あっさり」「水っぽい」傾向にあります。
一方、加熱用は、栄養たっぷりの海で育ち、過度な洗浄をしていないため、身がふっくらとしていて、濃厚な旨味や内臓のクリーミーさがそのまま残っています。
料理別の正解は?
- 生で食べる時: 絶対に「生食用」を選んでください。加熱用の牡蠣を生で食べると、高確率でノロウイルスなどの食中毒になります。
- カキフライ・鍋・ソテーにする時: 迷わず「加熱用」を選んでください。 火を通せば菌は死滅します。加熱用の方が、焼いても縮みにくく、噛んだ瞬間のジュワッとした濃厚な味が段違いです。
まとめ:高い方が美味いとは限らない
- 「生食用」と「加熱用」の違いは鮮度ではない
- 生食用は、菌を落とす処理をしているので味が薄くなりやすい
- 加熱用は、栄養たっぷりで味が濃厚
- 加熱料理にするなら、安い「加熱用」の方が断然美味しい
「カキフライ用に高い生食用を買ってきたのに、なんか味が薄いし縮んじゃった……」 という経験がある方。それは、牡蠣が悪いのではなく、選び方が「綺麗すぎた」のかもしれません。
今夜のお鍋には、あえて安い「加熱用」を選んでみてください。 そのプリプリ感と濃厚な味に、「こっちが正解だったのか!」と驚くはずです。


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