時代劇やアニメでおなじみの忍者。 頭巾をかぶり、全身黒ずくめの衣装で夜の闇に紛れる……という姿がお決まりですよね。
実はあれ、歌舞伎の演出で作られたイメージ。本物は黒なんて着ません。
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黒は逆に目立つ
夜の闇というのは、真っ黒ではありません。月の光や星明かりで、うっすらと紺色(ダークブルー)に見えることが多いのです。 そんな中で「漆黒の黒」を着ていると、逆にシルエットがくっきりと浮き上がってしまい、即座に見つかってしまいます。
そのため、実際の忍者は「柿渋色(茶色)」や「濃紺(藍色)」といった、夜の空気に溶け込む地味な色を着ていました。
普段はただの「農民スタイル」
そもそも、任務中にあんな怪しい格好をしていたら、「私は不審者です」と看板を下げているようなものです。 忍者の基本は「変装」。 普段は農民や商人、旅の僧侶などの格好をして、堂々と町や敵地に潜入していました。
まとめ
私たちが知っている「黒装束の忍者」は、歌舞伎で黒子(裏方)が突然武器を出して戦うとかっこいい、という「舞台演出」から生まれたフィクションでした。 本物の忍者は、あなたの隣にいる地味な服装のおじさんだったのかもしれません。


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