実は、富士山の頂上は「何県」でもない!山梨でも静岡でもない「神様の土地」だった

はじめに

日本一の山、富士山。 お正月の「初夢」で見ると縁起が良い(一富士二鷹三茄子)とされ、日本の象徴でもあります。

ところで、よく議論になるのが「富士山は山梨県のものか、静岡県のものか」という問題。 「こっちが表だ」「いや裏だ」と、両県民の熱いプライドがぶつかり合うことでも有名です。

では、一番上の「山頂」は、どちらの県のものなのでしょうか?

「実は、富士山の頂上は、山梨県でも静岡県でもありません」 あそこは、日本の地図上で「県境が存在しない場所」なのです。

8合目から上は「神社の私有地」

驚くべきことに、富士山の8合目から上の部分は、国(環境省)の土地ではなく、「私有地」です。

持ち主は、「富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)」という神社。 つまり、あの白い雪がかかった美しい山頂部分は、「神様の土地(神社の境内)」なのです。

もともとは徳川家康が神社に寄進した土地でしたが、明治時代に一度国有化され、その後、裁判を経て1974年に正式に神社へ返還されました。

地図上の県境が消えている?

では、住所はどうなるのでしょうか? 実は、山梨県と静岡県の県境は、富士山の下の方までは引かれていますが、山頂付近になると県境ラインが消えています

両県の間で「どこからどこまでがウチの県か」という決着がつかず、争いを避けるために「県境を定めない(境界未定地)」という扱いになっているのです。

そのため、山頂にある「富士山頂郵便局」の住所も、 「静岡県でも山梨県でもなく、単に『富士山頂』」 として扱われています。

まとめ:神聖すぎて決められない

  • 富士山の8合目より上は「浅間大社」の私有地
  • 頂上には「県境」がない(何県でもない)
  • 山梨と静岡の争いを避けるため、あえて決めていない

お正月に富士山の写真や映像を見る機会があったら、 「あの一番高いところは、神様の庭だから住所がないんだよ」 と話してみてください。日本一の山の神聖さが、より際立って感じられるはずです。

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