実は、ムンクの『叫び』に描かれている人物は、叫んでいない

世界で一番有名な絵画のひとつ、ムンクの『叫び』。 両手を頬に当てて、口を大きく開けているあの人物。 「キャー!」と叫んでいるように見えますよね?

実は彼、叫んでいません。「耳を塞いでいる」のです。

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「叫び」を聞いている絵だった

作者のエドヴァルド・ムンクは、この絵について日記にこう記しています。 「私は自然を貫く、果てしない叫びを聞いた」

つまり、叫んでいるのは彼ではなく「自然(世界そのもの)」なのです。 幻聴のような凄まじい轟音が響き渡り、それに耐えきれず、「うるさい! 聞きたくない!」と必死に耳を塞いでいる瞬間の姿なのです。

タイトルの意味

この絵の正式なタイトルは『自然の叫び(The Scream of Nature)』といいます。 あの人物が叫んでいるのではなく、「世界が上げている悲鳴に、恐怖している人間」を描いた作品だったのです。

まとめ

今まであの顔マネをして「キャー!」と叫んでいた人は、実は真逆のことをしていました。 あれは発信している姿ではなく、世界からのプレッシャーを受信してパンクしている姿だったのです。現代人の姿そのものかもしれませんね。

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