はじめに
動物園の人気者、「フラミンゴ」。 片足立ちをする優雅な姿と、鮮やかな「ピンク色」の羽が美しいですよね。
「綺麗な色だなぁ。生まれつきこんな色なんだろうな」 と思って見ていますが、実はこれ、後天的な色(染まった色)だということをご存知でしょうか?
もし、フラミンゴがあるものを食べるのをやめると、色は抜け落ちて「真っ白」になってしまうのです。 さらに、彼らの子育ては、まるでホラー映画のような衝撃的な光景が繰り広げられます。
犯人は「エビ」や「藻」
フラミンゴが野生で食べているのは、水中の「藻(スピルリナなど)」や、それを食べた「小エビ」などのプランクトンです。
これらの餌には、「アスタキサンチン」などの赤い色素(カロテノイド)がたっぷりと含まれています。 (※カニやエビを茹でると赤くなるあの色素です)
フラミンゴは、生まれつきピンクなのではなく、 「赤い色素が入った餌を毎日食べ続けることで、体が内側からピンク色に染まっている」 のです。
動物園では「色揚げ」をしている
ですから、生まれたばかりのフラミンゴの赤ちゃんは、色素を摂取していないため「真っ白(または灰色)」です。
もし動物園で、普通の鶏のエサなどを与えて育てると、色が抜けて真っ白なフラミンゴになってしまいます。 そのため、動物園では鮮やかなピンク色を保つために、専用の色素を混ぜたエサを与えて、人工的に色をキープしているのです。
衝撃!口から「赤いミルク」を出す
さらに驚くのが、フラミンゴの子育てです。 フラミンゴは、哺乳類ではないのに「ミルク」で子育てをします。
喉の奥にある袋から「フラミンゴミルク(素嚢乳:そのうにゅう)」という栄養満点の液体を出して、口移しで雛に飲ませるのですが……。
このミルクの色が、「真っ赤」なのです。 (※これにも赤い色素が含まれているため)
親鳥が雛の口に、ドロリとした真っ赤な液体を流し込んでいる姿は、知らない人が見ると、 「えっ!? お互いに血を吐いてる!? 頭から流血してる!?」 と勘違いして通報しかねないほど、ショッキングでホラーな光景です。
オスもミルクが出る
ちなみに、この「赤いミルク」は、メスだけでなくオスも出すことができます。 フラミンゴは、夫婦で協力して、この血のようなミルクを吐き出しながら、命がけで雛を育て上げるのです。 その証拠に、子育てを終えた親鳥の羽は、色素をミルクとして出し切ってしまうため、色が抜けてボロボロの真っ白になってしまうそうです。
まとめ:ピンクは努力の色
- フラミンゴの本来の色は「白」
- エサに含まれる色素で体がピンクに染まっている
- 動物園では色落ちしないように色素入りのエサを与えている
- 子育てでは口から「真っ赤なミルク」を出して飲ませる
あの美しいピンク色は、ただのオシャレではなく、 「たくさん食べて栄養満点だぞ!」 という健康の証であり、子育てのエネルギー源でもあったのです。 動物園で色の薄いフラミンゴを見かけたら、 「ああ、子育てを頑張ったんだな……」 と労(ねぎら)ってあげてください。


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