実は、ダイヤモンドは「トンカチ」で叩くと普通に粉々になる

はじめに

宝石の王様、ダイヤモンド。 地球上で最も硬い鉱物として知られ、「固い絆」「永遠の輝き」の象徴として婚約指輪にも選ばれています。

「世界一硬いんだから、何をしても壊れないんでしょ?」 そう思っているあなた。

「実は、ダイヤモンドは金槌(ハンマー)で叩くと、あっけなく粉々に砕け散ります」

嘘のような話ですが、これは紛れもない事実です。 今回は、最強の石ダイヤモンドが抱える、意外な弱点について解説します。

「硬い」の意味が違う!

なぜ「世界一硬い」はずなのに、割れてしまうのでしょうか? それは、私たちが普段使っている「硬い」という言葉と、鉱物学での「硬い」の意味が違うからです。

ダイヤモンドが世界一なのは、「ひっかき傷に対する強さ(モース硬度)」です。 何かでこすった時に、傷がつかない強さは最強です。

しかし、「衝撃に対する強さ(靭性・じんせい)」は、実はそれほど高くありません。 わかりやすく言うと、「ガラス」と同じような性質です。 ガラスも表面は硬いですが、叩いたり落としたりすると割れますよね? ダイヤモンドも同じなのです。

一瞬で粉々になる「へき開」という性質

さらにダイヤモンドには、ある特定方向からの力に極端に弱い「へき開(へきかい)」という性質があります。

これは、木の薪(まき)が目に沿ってパカーンと割れるのと似ています。 ダイヤモンドの結晶の目に沿って、ハンマーなどで「コンッ」と衝撃を与えると、いとも簡単に真っ二つ、あるいは粉々になってしまうのです。

この性質は、ダイヤモンドを加工(カット)する時には役に立ちますが、身につける時には最大の弱点になります。

翡翠(ヒスイ)の方が強い?

実は、衝撃に対する強さ(割れにくさ)だけで言えば、「翡翠(ヒスイ)」や「ルビー」「サファイア」の方が、ダイヤモンドよりも強いと言われています。

「ダイヤは最強だから」と油断して、指輪をつけたまま乱暴な作業をしたり、硬い床に落としたりすると、「永遠の輝き」が一瞬でただの「高価な破片」になってしまう可能性があるのです。

まとめ:取り扱いは要注意

  • ダイヤモンドは「ひっかき傷」には最強だが、「衝撃」には弱い
  • ハンマーで叩くと簡単に割れる
  • 特定方向からの力に弱い「へき開」という性質がある
  • 衝撃への強さは、ヒスイやルビーの方が上

いかがでしたか? 「世界一硬い」という言葉を過信せず、大切なダイヤモンドは優しく扱ってあげてくださいね。

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