はじめに
チーズとクルトンが乗った濃厚なドレッシングが美味しい「シーザーサラダ」。 その名前から、 「古代ローマ帝国の英雄、ジュリアス・シーザーが好んで食べたのかな？」 なんて想像をしたことはありませんか？
なんとなくイタリア料理っぽいイメージもありますよね。
「実は、シーザーサラダはローマ皇帝ともイタリアとも関係ありません」 この料理が生まれた場所は、なんと「メキシコ」なのです。
生みの親は「シーザーさん」
シーザーサラダの名前の由来は、ローマ皇帝ではなく、 「シーザー・カルディニ」という、イタリア系移民の料理人の名前から来ています。
1924年、彼がメキシコのティフアナという町で経営していたレストランで、このサラダは誕生しました。 つまり、皇帝の「シーザー」ではなく、店主の「シーザーさん」のサラダ、という意味だったのです。
禁酒法と「食材切れ」が生んだ偶然
なぜメキシコで生まれたのでしょうか？ 当時、隣のアメリカは「禁酒法（お酒を飲んではいけない法律）」の真っ只中でした。
お酒を飲みたいアメリカ人たちは、国境を越えてメキシコのティフアナに殺到しました。 シーザーさんの店も大繁盛しましたが、あまりの客の多さに、 「食材が底をついてしまった」のです。
余り物で作った「即興料理」
「やばい、出す料理がない！」 追い詰められたシーザーさんは、厨房に残っていたあり合わせの材料（ロメインレタス、生卵、パルメザンチーズ、ウスターソース、ガーリックオイルなど）をかき集めました。
そして、お客さんの目の前でそれらを混ぜ合わせ、パフォーマンスのようにして即興のサラダを提供したのです。 これが「なにこれ！ めちゃくちゃ美味い！」と大評判になり、一気に世界中に広まりました。
まとめ：実はメキシコ生まれの料理
- 名前の由来は、考案者の料理人「シーザー・カルディニ」
- ローマ皇帝とは無関係
- メキシコのレストランで、食材切れのピンチから生まれた
- 本来は余り物を混ぜた「即興メシ」だった
おしゃれなシーザーサラダが、実は「冷蔵庫の余り物で作った男飯」のような料理だったとは驚きですよね。 今度レストランで注文する時は、 「これ、実はメキシコ料理なんだよね」 と豆知識を披露してみてください。
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