歴史の教科書に出てくる「アステカ帝国」。 メキシコのジャングルに巨大なピラミッドを建設し、独特な仮面をつけて儀式を行っていた古代文明と聞くと、はるか大昔の出来事のように感じますよね。
一方、イギリスの名門「オックスフォード大学」。 ハリー・ポッターの撮影地としても知られ、今も世界中からエリートが集まって最新の研究が行われている、現役バリバリの近代的な大学です。
この二つを比べた時、「どちらが歴史が古いか?」と聞かれたら、どう答えますか? 現代的な大学よりも、石造りの古代文明の方が古いに決まっている、と思いますよね。
実は、オックスフォード大学の方が、アステカ帝国よりも「200年以上」も歴史が古いのです。
「そんな馬鹿な、時系列がおかしい」 そう思うかもしれませんが、二つの「始まりの年」を並べると、衝撃の事実が浮かび上がってきます。
歴史年表が示すパラドックス
- オックスフォード大学: 1096年頃にはすでに教育活動が開始されていました。
- アステカ帝国: 首都テノチティトラン(現在のメキシコシティ)が建設されたのは、1325年のことです。
実は、アステカの人々がジャングルを切り開き、「ここに都を作ろう!」と最初の杭を打っていた頃、イギリスではすでに創立から200年以上が経過した大学で、学生たちが講義を受けていたのです。
日本で例えるなら、アステカ帝国ができたのは鎌倉時代の終わり頃(後醍醐天皇のあたり)。 その頃にはもう、オックスフォード大学は「老舗の名門校」としての地位を確立していました。
なぜ「アステカの方が大昔」だと錯覚するのか?
アステカ帝国の方がずっと新しいのに、なぜ私たちはそれを「太古の文明」だと感じてしまうのでしょうか。 それには大きな理由があります。
「途中で滅んでしまったから」です。
アステカ帝国は16世紀にスペインに滅ぼされ、廃墟(遺跡)になってしまいました。 一方、オックスフォード大学は一度も途切れることなく「現代」まで続いています。
人間は、「今も続いているもの」は新しく感じ、「滅んで遺跡になったもの」は古く感じるという錯覚を持っています。 もしアステカ帝国が滅びずに続いていたら、今頃は「アステカ大学」がオックスフォードと並ぶ世界的な名門校になっていたかもしれませんね。
まとめ
- 実は、オックスフォード大学(1096年〜)は、アステカ帝国(1325年〜)よりも大先輩。
- 大学で授業が行われている裏で、文明の建設が始まっていた。
- 文明の「見た目」や「遺跡」というイメージだけで、歴史の古さを判断してはいけない。


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