はじめに
フワフワで愛らしいペット、ウサギ。 ウサギを飼う時の注意点として、まことしやかに語られるこの言葉を聞いたことはありませんか?
「ウサギは寂しいとしんじゃうんだよ」
か弱い動物の代名詞のようなこの言葉。 「実は、ウサギは寂しくてもしにません」 むしろ、一匹の時間を楽しめるくらい自立した動物なのです。
今回は、なぜこの「嘘」が日本中で常識になってしまったのか、その発信源と、本当に気をつけなきゃいけない死因について解説します。
生態的には「単独行動」が好き
そもそも野生のウサギ(アナウサギなど)は、縄張り意識が強く、基本的には単独で行動することを好む生き物です。 もちろん仲間とコミュニケーションをとることもありますが、ずっとベタベタしているわけではありません。
むしろ、過度にかまわれたり、相性の悪いウサギと一緒にされたりする方が「ストレス」を感じて体調を崩してしまいます。 「寂しい」という感情で死ぬような弱い構造にはなっていないのです。
噂を広めたのは「90年代の大ヒットドラマ」
では、なぜ日本だけでこの噂が定着したのでしょうか? 最大の原因と言われているのが、1993年に放送された大ヒットドラマ『ひとつ屋根の下』です。
このドラマの中で、酒井法子さんが演じるヒロインが言った、 「ウサギって寂しいと死んじゃうんだから!」 というセリフ。 このドラマが最高視聴率37.8%を記録する社会現象となったため、このセリフも一気に広まり、「ウサギ=寂しいと死ぬ」というイメージが日本人のDNAに刷り込まれてしまったのです。
当時の脚本家が、ヒロインの「かまってほしい性格」を表現するために作った、素敵な比喩表現だったわけですね。
本当に怖いのは「寂しさ」より「空腹」
「じゃあ放っておいても大丈夫?」かというと、そうではありません。 ウサギにとって本当に命取りなのは、寂しさではなく「食事をとらないこと」です。
ウサギは常に胃腸を動かしていないと死んでしまう動物です。 ストレスや病気でエサを食べなくなり、胃腸の動きが止まると(うっ滞)、わずか24時間以内に命を落とすこともあります。
「寂しいと死ぬ」のではなく、 「体調が悪くて構ってあげられなかった時に、餌を食べずに死んでしまうことがある」 というのが獣医学的な真実です。
まとめ:孤独には強いが、変化に弱い
- ウサギは寂しくても死なない(むしろ一人が気楽)
- 噂の原因はドラマ『ひとつ屋根の下』のセリフ
- 本当に怖いのは、ストレスでエサを食べなくなること
もし誰かが「ウサギって寂しいと死ぬんでしょ?」と言っていたら、 「それはドラマの話だよ。本当は一匹狼(一匹兎)でカッコいい奴なんだよ」と教えてあげてください。


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